東京にデメルの支店ができたのは、1980〜1982年頃だったように思います。今では、伊勢丹新宿店にも売り場がありますが、当時は、デメルといえばウィーン本店のほかには原宿だけが世界でたった一つの支店でした。
ハプスブルク家の紋章がそのままデメルのブランドマークになっており、そのルーツの正統性がわかります。あの、マリー・アントワネットをして「(貧しくて)パンが食べられないならお菓子を食べればいいじゃない。」と言わしめたあのデメルです。
名物は、ホテルザッハと法廷で元祖を争って負けたザッハトルテ(デメルではザッハトルテとは命名できませんが)です。しかし、それ以外のさまざまなウィーン菓子の方が私は好きです。極めつけは、おしゃれなパッケージにはいったチョコレートでしょう。
私からのお願い:
デメルを訪れてウィーン菓子をいただく以上は、ウィーン・フィルハーモニーまたはウィーンゆかりの演奏者のCD(あるいはレコード)を1つくらいは持ってください。おすすめは、W.A.Mozart "Divertimento D-dur K.334"(ディヴェルティメント二長調 K.334)、L.v.Beethoven "Septett Es-dur Op.20"(七重奏曲変ホ長調作品20)、ともに演奏はウィーン八重奏団。LONDON(DECCA)の輸入盤ならお安く手にはいります。