バラを楽しみに行くならやっぱり7月上旬でしょうか。紫系のオールドローズはベリーの香り、白系は梔子のよう、オレンジ系はなぜか柑橘系の香り。いえいえ、バラの季節にこだわることはありません。四季を通じて楽しめるように周到にデザインし、メンテナンスしてゆくのが、英国式庭園の楽しいところです。
よくみると、この庭園はまだまだ完成してません。おそらく、これからの長い年月を経たある日、ようやく設計者が意図した風景に巡り合えるのでしょう。あわててはいけません。そういう日まで、何度も足を運んだらよろしい。
窓枠や椅子、ちょとした飾り、そこここに置いてあるプランター、そういったあらゆるものに英国的な繊細で古風な趣味が光っています。そして、日本式の洋風庭園ではなかなか見ることのできない、ダイナミックなデザインにも出会えます。
さて、今や有名になってしまったこの庭園を訪れるなら、平日か休日の午後がいいでしょう。間違っても、土曜日の午後や日曜日の昼に行ってはいけません。
(バラクラ・ハンギングコレクション・・・photo by T.Kimura / 2001.8.26)