地味で、アットホームで、きさくな店なのに、それでいて凛とした雰囲気と職人気質にあふれています。予約の電話の向こう側から聞こえてくる、おかみのやや高めの声を聞くと、ああ、いつもとかわんないな、と安心します。
メインは「千代田膳」と呼ばれるお膳で、これはもう長い間かわりません。これひとつで、2時間たっぷり楽しめ、そこにはひとつの完成されたかたちが存在します。
さる有名な作家が愛し通った店ですが、そういう雑念はさておき、一度は足を運んでみたい店です。固定客のしっかりした店ですから、そういうお客様の迷惑にならないような配慮をお願いします。これは、このページでご紹介している店全般にいえることです。
店じまいは早く、深夜族には向きません。ここで早めに腹ごしらえをして、続きは山の上ホテルのバーあたり、というのが神田めぐりのコースとしてはオーソドックスではないでしょうか。
相当に著名なお店ですので、書店に足を運べば、情報は入手できるはずです。それくらいの努力はやってくださいね。