シャーシをひっくり返さないで普通に動作させた状態でDCバランスを取るには、2つの実装方法が考えられます。
(1)シャーシ上面または側面に穴を開けてそこにパネル取付け型の可変抵抗器を取り付け、平ラグと可変抵抗器を線材でつなぐ。
(2)平ラグに基板実装用の縦型の半固定抵抗器を逆さまに取り付けて、シャーシ上面に開けた穴からドライバーを差し込んで調整する。
パネル取付け型は抵抗値が500Ω未満のものがほとんどないのと、結構かさばるので取り付けるスペースが確保できません。極小のものが入手できたとしてもかなり高価です。しかし、基板実装用の縦型の半固定抵抗器ならば取り付け可能です。但し、足の長さがぎりぎりなので細かい加工になります。この時、半固定抵抗器と並列に入れる2個の抵抗器は、平ラグ端子の内側の穴に移さないと具合が悪いです。
平ラグを取り付けるスペーサは最低でも12mmの高さが必要で、私は15mmのものを使いました。シャーシ上面にはドライバーを挿入するための穴が必要です。穴は実機にて位置決めしてください。
テスター棒のための端子(テストピンジャック)はシャーシ側面に出すことにしました。高温になる出力段の3W型カソード抵抗にビニル線が当たらないように、下寄りの場所を選んでいます。
(画像は7119差動PPミニワッターのものなので、実装部品が6N6Pや6DJ8とは異なっています)
必要部品:
□25回転半固定抵抗器 VR10縦 選別 160円×2=320円(6DJ8差動PP)
□25回転半固定抵抗器 VR100縦 選別 160円×2=320円(6N6P差動PP、6350差動PP)
□スペーサ P-15mm 40円×3=120円
□テストピンジャック(チップジャック黒) 45円×4=180円