大人の自由空間
6EM7全段差動プッシュプル・ベーシック・アンプ by Ume-Oboe氏

6EM7全段差動プッシュプル・ベーシック・アンプを製作されたUme-Oboe氏が、レポートして下さいました。

「私も文科系出身ながらアンプだけはなぜか自作です。といってもKITですが。数年前に300BのキットとタンノイのSPを買ってもうこれでアンプはおしまいということに下のですが、ぺるけさんのHPを見ていて自分でもロードラインの検討からできそうな気がしてむらむらと制作意欲がわいてきました。それから先はもう熱病のようで久しぶりに秋葉めぐりとあいなりました。」

「今回AESに球をいろいろやたらに注文いたしましたところ、6AH4GTは送られてきた6本全部違う球で大きさもばらばらで箱もボロボロで嬉しかったのですが、6EM7がSYLVANIAの5本一組のパックに入ってきれいな状態で届きました。注文および納品書は4本です。秘密だけど一本おまけかなあ〜〜?中を見たらかわいい球なので気に入りました。」

「元来私は素直な性格で、ごほ、へそ曲がりではないのですが、ごほほ、6EM7で全段差動アンプを作ることにいたしました。真空管の動作を検討して、まず引っかかったのはやはり電圧です。低い電圧で200mAくらいとるとなるとトランスがありませんですね。20年位前になぜかもらった作者不明のボロアンプに今回の電源トランスがついていました。このアンプには嬉しいことにCRD-8もついているので次回は6AH4GTに使えそうですね。ジャンクもとっておくものです。」

「2次電圧が155Vに6.3V巻き線2つ足せるとトランスに書いてあるので167.6Vを1.3倍だと218Vあまりで、少し低いかと思ったのですが、終段がかなり低くてもよさそうだったのでこれで行くことにしました。最終的には電圧がかなりいいところにいったような気がします。初段はどこに動作点を持っていけばいいのか悩んでしまいました。負荷抵抗の目安がわからなかったのです。真空管はプレート電圧が200V以上でしか動かないような感触が、なぜか頭の中に持っていましたので100Vの動作点では増幅しないんじゃ?ということでもう一度電圧増幅から読み直し。」

「電源電圧が決まってからもう一度検討することにして一応100kΩ一本あたり0.6mAに決めCRDを選別しました。組みあがってから泥縄式に電圧を検討し最終的には150kΩ負荷できめました。配線も実際にやっているうちに勘違いに気づいたりして泥縄になったところが何箇所かあります。特に電源フィルター周りは発熱源とコンデンサーを話そうとした挙句行きつ戻りつの変なことになってます。シャーシがうすいのでコンデンサーを寝かさざるを得ませんでした。薄いシャーシがかっこいいと思ったのですがちょっと失敗。」

「シャーシは放熱の穴をあまり考えずにあけていたら目立つところが穴だらけになってしまい、ちょっと変です。しかし、完成して音を出してみると思った以上に繊細な音がでるので今ののところ自己満足。少し時間がたって客観的に聞けるようになればあらもきこえてくるのでしょうか。」


出力段のロードライン

初段のロードライン

本ページのリソースは、Ume-Oboe氏ことKazuhiro Umetsu氏に帰属します。
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