私のアンプ設計マニュアル / 工具と製作編
ヒートガン (熱収縮チューブの処理)

ヒシチューブとスミチューブ

シールド線の末端処理などで使われる熱すると縮む樹脂チューブ、すなわち熱収縮性チューブでアンプ製作でよく使われるのは住友電工のスミチューブです。ヒシチューブというのもあってこれは三菱樹脂製。他のメーカーからもいろいろ出ています。収縮率は2:1というのが一般的です。

ふつうに売られているスミチューブは115℃以上で収縮がはじまりますが、低い温度では十分に縮んでくれません。残念ながらドライヤーでは無理です。熱収縮チューブを効率的に収縮させるには高温が得られるヒートガンを使います。ライターでもいいですが、火力が強すぎて大概失敗します。大物をやっつける時はガスコンロの火を使うという手があります。


ヒートガン

ホームセンターに行くと業務用のヒートガンが何種類か売られていますが、自動車整備工場や建築現場などで使うためどれもデカくて高価です。よく見かけるのはHAKKOの1000W(左下)でお値段は1万円くらいします。私が使っているのは非常にコンパクトな石崎電機製作所のプラジェットミニで、電力が300Wと小さく開口が狭いので電子工作にはちょうど具合がいいです。

HAKKOの1000W→ ←プラジェットミニ 300W


代替手段

ヒートガンがなくても、線材の先端処理くらいであれば40〜60Wくらいのハンダごてで地道に収縮させることができます。水平に置いたハンダごての最も熱い胴体の真上に熱収縮チューブをかざして、まんべんなく熱がまわるようにくるくると回転させていると、やがてちゃんと収縮してくれます。地道な作業ですがこれでもなんとか目的は達成できます。


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