私のアンプ設計マニュアル / 工具と製作編 トランスのリード線処理 (切る?長いまま?) |
端子板タイプとリード線タイプ
電源トランスは出力トランスには、端子板タイプとリード線タイプの2種類があります。メーカー製品で使うトランスの場合は、製造工数およびコストの都合でリード線タイプが好まれますが、自作の場合は端子板タイプの方が融通がききますね。トランスの製造コスト的にはリード線タイプの方が廉価です。端子板タイプはあとで取り外しや交換が容易ですが、リード線タイプは一旦組み込んでしまうとあとで取り外したり交換しようと思っても、線が回路に入り込んでしまうため身動きができません。また、線を短く切ってしまうと後で困ることもあります。先のことはわからないので、線を長めにしたままシャーシ内でスパゲティになっているのをよく見かけます。
ラグや端子板を使う
下の画像はミニワッターで行った立ラグを使った方法です。シャーシ内部に取り付けた立ラグを中継して出力トランスからのリード線は短く切っています。後でよく考えたら、出力トランスのリード線はラグ板の下の穴ではなく、上の穴に通した方がいいことに気づきましたが・・・。
下の画像は、トランス式USB DACのトランスまわりの事前加工の様子です。トランスからのリード線は短く切って立ラグの下の穴に通し、上の端子から線を出して周囲の端子などとつなぐための準備を終えた状態です。ここまでできていれば、あとは組み込んでつなぐだけです。
下の2つの画像は端子板を使った例です。左の例は出力トランスがリード線タイプだったので端子板を使いました。右の例は2つの電源トランスで、電源回路側と後面パネル側の2ヶ所で端子板を使っています。案の定、2つのうち一方の電源トランスで不良(内部ショート)事故が生じたのですが、交換が楽でした。
潔く切ってしまう
男なら、うじうじ考えないで潔く切ってしまう、というのもなかなかいい方法かと思います。切り口から心線が顔をだして思わぬ接触事故になりますので、末端はかならず絶処理をしてください。
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